第10回 まなばナイトレポート
第10回まなばナイトが開催されました。
テーマ:OPEN:eラーニングとオープンソース、そしてオープンエデュケーション
第10回まなばナイトは、「OPEN:eラーニングとオープンソース、そしてオープンエデュケーション」と題しまして、MOOCsに象徴される近年の動向を探るIT系のワークショップとして2013年8月31日に開催しました。
初めの登壇者は、日本でMoodleといえばこのかた。教授システム学専攻の喜多先生です。内容は、Moodleの最新版を使ったスタディセッションで、モバイルブラウザやタブレットPCから、配られたIDでめいめいログインして用意いただいたコースを使い、いくつかの新しい学びを探りました。
参加した人やチャットで貢献した人にバッヂを付与するなど、MOOCs界隈で注目される機能を実際に体験しながら学ぶことができました。
2番めの登壇者は、教授システム学専攻 博士第一号の宮原さん。いちはやくiTunes
Uを活用し大学をオープンにしていこうと取り組まれた経過や学内システムを切り替えていく中でのオープンソースとのつきあい方など、興味深い現場の様子をお伝えいただきました。
iTunes Uは、Appleが社会貢献の側面から提供しており、製品の利用促進にもなるよう供給されている。MOOCsのプロバイダになるようなことはないし、それに必要な機能が加わることもない、考えようによってはもったいないプラットフォームだとも感じた次第です。
お二人の発表の後は、喜多先生のチャットセッションに続いて、後半でもグループに分かれてのMOOCsについてのディスカッション。ここでも様々な意見が交わされました。以下はグループ毎に発表していただいた一部です。
・ひとそれぞれ。求めるものもちがう。企業内でのニーズにもつながるが動機の面と仕組みの面でも。
・最新のテキストがMOOCになっていたりするのも魅力。英語は壁。
・影響はまだまだ未知数。学位目的などの動機付け
・修了証もまだまだ概念や目的意識が社会的に高まっていないのでは。
・オンライン大学の大きな脅威にも思える。
・コースが提供されているもので、魅力的。
・対価を払って修了証をもらうか?今の状況では払わないだろう。
最後にクロージングとして鈴木専攻長からも、オープンの潮流について思うところを述べていただきました。
東大にしか出せないコンテンツ。これは、日本語であろうと英語であろうと勝つ。
オープンとは、勝ち負けはっきりしているもの。それがはっきりするビジネス。
何万人何十万人来て、一番の人が全部取っていっちゃう。学習者には明るいはなし。プロバイダとしては、とても厳しい世界。
重く響きました。