第32回 まなばナイトレポート
2018年2月9日(土) 第32回まなばナイト@東京
第32回まなばナイト@東京は、いつものように各自飲み物を手に和やかに始まりました。
今回のテーマは
「カークパトリックの第4段階を大検証:OBOGは今 2018」
ということで、鈴木専攻長のご挨拶の後、3名の教授システム学専攻OB・OGが、職場でどのようにID視点を活用しているかを具体的にご報告下さいました。
ご発表者1:荒井 直美 さん (7期生)
2014年熊本大学大学院教授システム学専攻博士前期課程修了
KKRシミュレーション・ラボセンターラボマネージャー、虎の門病院看護師長
熊本大学 教授システム学研究センター(RiCS) 連携研究員
ファーストスピーカーの新井さんは、冒頭で、このまなばナイトでのご発表について「修了生コンピテンシーのひとつなのだ」と改めて意義を述べられました。確かに、教授システム学専攻では修了したOB・OGはいつも惜しみなく事例紹介をされています。まだ在学中の私は、自分がまさに学んでいる内容を先輩が実現されている姿を見て、モチベーションアップや学習のヒントにさせてもらえます。
荒井さんは、手技の医療研修を扱うセンターで看護師長を務めていらっしゃる方で、「ガニェの学習成果の5分類」を日常的に活用することで、学習目標に合った教育を実践できている、と振り返られました。
「いつもできているわけではありませんが」と謙遜されながらも、「根拠が言える強みがある」と、その手ごたえを紹介されました。
ご発表者2:荒木 恵 さん(9期生)
2016年熊本大学大学院教授システム学専攻博士前期課程修了
リープ株式会社 取締役/人材のパフォーマンス評価を通じて企業の生産性向上の支援をしている。
熊本大学 教授システム学研究センター(RiCS) 連携研究員
教育戦略支援を行う企業の取締役である荒木さんは、測りづらいところをルーブリック化したり、指標を一緒に作ったりといったオーダーが増えているそうで、修了後にIDがビジネス上の「武器」になっていらっしゃると感じました。
修士論文を検索してお問合せ頂くケースもあるそうですから、現場で模索されているお客様も少なくないのでしょう。売上グラフは大変好調な推移を描いていました。
ご発表者3:宮原 俊之 さん(1期生)
2008年3月熊本大学大学院教授システム学専攻修士課程修了
2011年3月熊本大学大学院教授システム学専攻博士後期課程修了
帝京大学 高等教育開発センター主任 教育方法研究支援室長 准教授
熊本大学大学院 教授システム学専攻 非常勤講師
明治大学 兼任講師
※2006年4月教授システム学専攻入学時は、明治大学の専任職員でした。
教授システム学専攻でも教鞭をとられる大学教員の宮原さんは、職員時代に大変苦労して現場にID視点を持ち込まれたご様子でした。
IDが浸透していない職場で孤軍奮闘され、徐々に「宮原さんが仰るなら」と周囲の理解を得られていったと伺い、私はそのご苦労が報われた瞬間を思って胸が熱くなりました。
その後は教員へとキャリアチェンジされたとのことで、どのように後輩職員に継承していくかについても事例をご紹介頂きました。
発表後は、3つのグループに分かれてグループワークを行いました。
グループワークでは、テーブル担当となった発表者に率直な質問をしたり、他2名の発表者への質問をまとめたりしました。
グループワーク後にまとめた質問を発表者へぶつけると、「本音の回答」を頂けました。
・IDを知らない人にも、課題への解決法のひとつとして、適宜IDの手法を提示してきた。
・修了前からキャリアチェンジするつもりだったが、入学して独立に至った。
・現場でIDを実践していく中で、大変じゃないことなんてなかった。
・・・etc.
ここに書ききれない情報や示唆をたくさん頂け、2時間半が本当にあっという間でした。こんなに濃い時間を、しかもワンコインで過ごせるので「やっぱりお得だ!」と感じた第32回まなばナイト@東京でした。
また参加します!
熊本大学大学院教授システム学専攻 在学生 竹口 恵理子