第53回まなばナイトレポート
修了後も学び続けるためのコミュニティづくりを考える
第53回 まなばナイトは、IDマガジン100回突破記念として「修了後も学び続けるためのコミュニティづくりを考える」をテーマに開催しました。
今回も40名ほどの皆さんに参加いただき開催することができました。
コロナも落ち着いていたタイミングで、久しぶりに対面会場を設置!!!
登壇者+スタッフが対面会場からオンラインのみなさまへ話題提供をさせていただきました。
オープニングでも、久々の対面を喜ぶ鈴木克明先生の声から始まりました。
前半のセッションのテーマは、「IDマガジンのはじまり・今・これから」。
IDマガジン発起人の根本淳子先生より、IDマガジンが始まるきっかけとなったeラーニングファンダメンタルについてお話がありました。今では当たり前となった同期型のオンライン研修ですが、当時はZoomなどはなく、スペース・コラボレーション・システム(衛星通信)を使って数会場をつなげて実施されたのがeラーニングファンダメンタルだったことに、驚いた方もいた様子でした。その修了者を対象にして始まったIDマガジンも、メーリングリストのCGIを手作りすることから始めたとのことで、根本先生曰く「内容よりも、システムトラブルなど運営の大変さが印象に残っている」とのことでした。途中で鈴木克明先生も加わりながら、なんとか当時の様子を思い出していただきました。
IDマガジンは現在100号を突破し、GSIS同窓会員が運営しています。これから期待することとしては、根本先生から「修士研究を、一般の人にわかりやすく紹介する記事」などのご提案をいただきました。
その後のブレークアウトルームに分かれてのディスカッションでは、こんなご意見をいただきました。
・これまで記事を書いていないGSISの先生方のお話を読みたい
・教育や研修の実践例の記事が欲しい
・IDマガジンの認知度調査をしてみては?
・コミュニティは、「やりすぎの人」がいなくなると続かない。次々と次世代の人を入れる工夫が必要。
・IDマガジンがメールマガジンという形態でいいのか?スマホでは読みにくい。そして今後メールは衰退するのでは?メールとWebの連動があるとよさそう。
休憩をはさみ、後半セッションのテーマは「GSIS同窓会のはじまり・今・これから」。
初代同窓会長の加地正典氏から、GSIS同窓会設立のお話をお聞きしました。当時の写真を交えながら、1期生を中心に一気に準備を進め、2期生が卒業するタイミングで同窓会を設立できたとのことでした。途中からは第3代会長の加藤氏、現会長の山田氏もオンラインで加わっていただき、最初は活動も少なかったものの、まなばナイトが軌道に乗り始めたことで徐々に盛り上がってきたことなどが語られました。
ブレークアウトルームに分かれてのディスカッションでは、こんなご意見をいただきました。
中の人(同窓生)と外の人(同窓生ではない人)では、こんなにも見え方が違うことに驚きです。
・GSIS同窓会は情報交換の場だと感じた
・GSIS同窓生はゆるい会のつもりかもしれないが、科目等履修生の目から見るとアカデミックすぎる
・他の大学では同窓生のオンラインコミュニティをあまり聞いたことがない
・対面でもやりたい。でもオンラインも必要。遠隔地からでも参加したい。
・入部式や合宿などのイベントに関わらない人が、活動に入りにくい
・同窓生がメインのイベントをして、知らない同窓生とネットワークづくりをしたい
・分野が違う人と組んで何かしたい。誰が何を得意かが知りたい。
・SIGのようなものがあってもいいかも(日本語教育とか)
・(同窓生が)つながりを意識しているのがよい
・GSISの科目の中でお互いにつながりが深まったと思う(eラーニング実践演習などのハードなグループワークで)
最後に、鈴木先生から「コロナ禍をプラスにしよう。オンラインだからこそ遠隔地の人でも気軽に参加できる。でも対面で会う良さもある。両方を大事にして同窓会を続けてほしい」というクロージングの言葉をいただきました。
今回は同窓会というコミュニティを続けるためのヒントを多くの方からいただきました。頑張りすぎず、ゆるすぎない大人の学びの場作りについて、引き続き考えていきたいと思いました。
熊本大学大学院教授システム学専攻同窓生 高橋暁子