第09回 まなばナイトレポート

第9回まなばナイトが開催されました。

テーマ:ASTD2013 ICE 最新速報 〜HRDの知見を仕事に活かす方法を考える〜

今回は、熊本大学教授システム学専攻で「教育ビジネス経営論」「職業人訓練教育にけるeラーニング」を担当いただいている下山先生と、専攻のOBで3期生の佐藤さんに登壇いただきました。

オープニングでの鈴木専攻長からの登壇者紹介につづき、全体の進行を務めてくださった佐藤さんから概要説明ののち、参加者の自己紹介でアイスブレーク。

「企業内/企業向け教育」というカテゴリで企画/広報した今回のまなばナイトですが、多方面からの参加をいただきました。参加の目的は、

  • ASTDというと盛りだくさんでお腹いっぱいになる。報告者や参加者というフィルタを通して何か持ち帰りたい。

  • 普段の情報収集と活用について、他の方がどのようにしているのか気になっていた。

  • 懐かしさと興味深さで足を運んだ。

等々、様々でした。

話題提供として、まず下山先生から、「ASTD 2013 ICEの報告」をいただきました。

ASTD自体の紹介。この4文字を見たことも無く参加された方はおそらくいなかったと思いますが、団体としての成り立ちや経過、米国(諸外国)と日本での人財開発の広がりの違いなどを説明いただきました。

    • 人事/人財開発の資格は、日本には無い。米国にはある。

    • SNS上に、数百のコミュニティがある。

    • 日本でも活動立ち上げた。18名の理事が多方面で活動している。研究会/理事会

そしてICEというイベントについて。

    • 日本からもいくつかのツアーがあり毎年足を運んでいるが、(現地で見る)参加者はほぼ同じ。

    • 定点観測されているかたは、ある分野をずーーーっと見ている。

    • サムソンは50名とか送り込んでいる。セッションの都度レポートをまとめ本国に送り、毎晩ディスカッションしている。

    • 今年はiPhoneアプリがでた。セッションが目的にあってなかったら出て行く動きも目立つ。すごい数のセッション。巨大なコンベンション

日本で人財開発のテーマは? トレンドっていったって、ありすぎて、一部しか聞けていないし実際違う面もあったりする。ものごとのとらえかた様々。それぞれに専門家がいて、すごいインプットを得たようでいて、それは巨像の耳に触った程度のことでしか無い。

そしてキーワードについて。

トラックと注目のキーワード、背景にあるキーワードをまとめて示されたのが以下のスライド。

毎回、新しいキーワードに出会う。聞かれなくなったキーワードもあるが、それらは「当たり前」になりキーワードとして浮き上がったものではなくなったものも多いことに気付かされる。

この中から、特に注目された以下のキーワードについて、解説いただきました。

  • エレメント

  • PULLの哲学

  • キュレーション

  • Tin Can API

  • 劇的な変革

続いて佐藤さんからのご発表。

「関心をもって今回参加いただいた方々をみてみますと、人口的には少ないながらも、人材育成部門を取り巻く方々が関心をもたれている様子がうかがい知れます」というコメントから始まり、自己紹介。

教授システム学の4つの”I”やGSISコンピテンシーが企業内教育とどのような関わりがあるのか、どう役立っているのか解説されました。

また、GSISの修了とリンクしているeLCのeラーニングプロフェッショナルのロールを引き、企業内人材育成の行程整理に使える点を指摘されました。

続いてASTDコンピテンシーについても紹介。

ASTDコンピテンシー

The ASTD Competency ModelTM

また佐藤さんが参加された過去のASTDでのエピソードなども、写真とともに紹介いただきました。

熊大で構築した体系的知識により、ASTDで扱うトレンドの高い理解・活用につながったことを、

「教授システム学が頭の中に本棚を作ってくれたようなもので、ASTDのような場に出て行っても、専門外の領域であってもスルスルと入ってくるようになった」と紹介されました。

<ディスカッションフェーズ>

休憩を挟んで、2つの話題提供を受けグループに分かれてディスカッションを行いました。

グループごとにまとめを発表

4つのグループに分けさせていただき、それぞれにディスカッショントピックを参考に議論されました。

企業内教育、企業向け教育の課題、現状、動向をおさえるのに、みなさん様々に苦労されている様子が出ていました。それらをグループディスカッションで重ね合わせ、新たな気付きやつながりが生まれたとしたら幸いです。