第14回 まなばナイトレポート

テーマ:ダブルディグリーのススメ

〜インストラクショナルデザイン+医療系資格の事例から〜

 第14回まなばナイトは、「ダブルディグリーのススメ 〜インストラクショナルデザイン+医療系資格の事例から〜」と題しまして、医療現場で働く医療従事者とインストラクショナルデザインの融合を参加者全員で考え、意見交換する会として平成26年6月14日(土)に開催しました。

 当日はスペシャルゲストとして、フロリダ州立大学教授システム学専攻 教授 ロバート・リーサー先生にご来場いただきました。

 中部圏での初めてのまなばナイト開催ということもあり、オープニングとして鈴木克明先生から、インストラクショナルデザインや教授システム学専攻についての紹介から始まりました。

 続いて、教授システム学専攻OBの大石奨さんがインストラクショナルデザインと救急救命士の融合について

「ダブルディグリー保持者の体験談:良かったことと今後の夢」

と題して、話題提供を行いました。

 良かったこととして3点挙げられ、

(1)学習の到達ゴールをこれまでよりも明確に提示できるようになり学習効果が向上した、

(2)飽きさせないため「なぜ」「どうして?」などの動機づけが明確にできるようになり学習の魅力が上がった、

(3)学習が「必要な人」に「必要な部分」を提示できるようになり学習効率が上がった、

との提示がありました。

 その後、話題提供をもとに美味しい食事を召し上がりながらグループワークとして、インストラクショナルデザインや教授システム学専攻に関しての質疑応答とダブルディグリーであればできることを意見交換しました。

 質疑では、

 Q.「インストラクショナルデザインを自分自身に落とし込むための簡単な方法は?」

 A.「学習理論を理解しやすくするため、自分に当てはめて考えることが簡単です。例を考えて、なぜこうなるのか掘り下げていくと良いでしょう」

 Q.「リーサー先生と鈴木先生のご関係は?」

 A.「鈴木先生との出会いはフロリダ州立大学大学院です。鈴木先生が留学された際に、博士論文審査に加わっていただいた恩師です。1992年に初めて来日し、今回は4回目となります。以降…。」(リーサー先生の英語を…。)

 等々多数挙がりました。

 グループワークでは、参加者の背景に併せてインストラクショナルデザインの融合を熱く語られている姿が見られました。

 グループごとに語られた意見を交換するため、内容を発表していただきました。その中で、参加者の看護師資格をお持ちの方からは「ひとりひとりの学習者は学びのスピードが違うわけで、それを一番理解している人がインストラクショナルデザイナーになるべきであり、心理的支援も念頭に入れなければ効果的な学習は成り立たない」とのご意見をいただきました。その言葉をお聞きし、主催者のひとりは感極まり…。

 最後に、リーサー先生から問題解決のためにいろいろなことが検討されることがあるが、インストラクショナルデザイナーはシンプルに物事を考えることが望まれ、専門用語などを出さずにインストラクショナルデザインを駆使して頑張ってもらいたいとお言葉を頂戴しました。参加者の皆さんは、著書にサインも頂戴されていました。

 初めての中部開催は、とても和やかな雰囲気のなかで終えることができました。開催するにあたり無事終えることができるか心配でしたが、中部地方の方々が熱い心をお持ちだと分かったため、引き続きまなばナイトin名古屋を開催していきたいと思います。ご参加いただきました皆様、開催までご支援いただきました皆様、ありがとうございました。