第65回
まなばナイト開催レポート
企業内教育におけるパフォーマンス評価と
リフレクションを軸にしたラーニングデザインの実践
2024年6月8日(土)に、根室食堂 新橋店にて第65回まなばナイトを開催しました。
今回も対面とオンラインを組み合わせたハイフレックス型で実施されましたが、対面会場は「居酒屋のワンフロアを借り切って」行われました(おそらく初めて)。
話題提供者は教授システム学専攻修了生(9期生)の荒木恵さんでした。
荒木さんは2024年4月15日に「インストラクショナルデザイン 成果から逆算する“評価中心”の研修設計」をプレジデント社から出版されました。
今回は出版記念講演も兼ねております。
はじめに大学院修了後の荒木さんの活動をまとめた自己紹介があり、その後は書籍の内容に基づいたお話がありました。
企業の研修設計においては、まずはビジネスゴールを特定すること、それからあるべき姿と現状のギャップを分析すること(パフォーマンス分析)が大事だというお話から始まり、実際にどのように現状分析をしているのか、事例を交えてご紹介いただきました。それらの分析を経て、パフォーマンス評価の設計に入ります。パフォーマンス評価においては「ルーブリック」を用いられているとのことで、独自に開発されたルーブリックライブラリーやツールがあるとのこと。このように評価を中心に研修を設計していくフレームワークを拝見し、教授システム学専攻での学びがたくさん埋め込まれているなあと感じました。今回話題提供いただいた事例の一部は、医療教授システム学会で発表されているとのことですので、ご興味ある方はぜひご覧ください。学会発表もされているなんて、さすが修了生!
第16回 日本医療教授システム学会 総会・学術集会(プログラム・抄録集)は以下です。
https://www.jsish16th.com/program
話題提供の後はグループワークです。
(ここから対面会場では宴会コースがスタートしまして、テーブルには料理とお酒が運ばれてきました)
ディスカッションテーマは『学習者が「評価」の価値を感じてもらうための工夫について』です。学習者から嫌われがちな「評価」。学習者が「評価」の価値を感じてもらうための工夫はされていますか?というテーマでグループごとに議論をしました。筆者がいたグループでは、企業だと研修の評価が人事考課に直結すると考えられてしまって拒否反応をされるという話や、大学だと学習評価は当たり前に行われているのでそれほどの拒絶はないけれど1点にこだわりすぎる学生がいるという話などで盛り上がりました。
全体共有では、PBL型の大学授業での評価の工夫の話や、やはり評価は難しいという話などが出てきました。
クロージングでは、鈴木克明先生からは「評価は次の成長につなげるチャンス。途中でやって、フィードバックをもらって、次のアクションに移すことが大事」というお話がありました。
形成的評価を大切にしたいと改めて感じました。
クロージング後の対面会場は、宴会で大いに盛り上がりました。
最後は荒木さんのサイン会で締めたまなばナイトでした!
(2期生 高橋暁子)